- 20
- (Sun)
- 2011.03
昨日、今日と二日連続ストリートライブをやりました。
駅頭では募金活動が盛んに行われており、
短時間でしたがなんとか演奏ができました。
昨日の事ですが福島第一原発のある福島県から
関東に避難されてきた夫婦とお話する機会がありました。
四人家族で、既に子供二人は成人していて、爆発時には
福島県にいなかったらしいです。
子供の成長を見届けて、これから夫婦水入らずの
平凡な毎日を過ごそうという時に起きた突然の爆発事故。
その夫婦の夫の方は福島生まれの福島育ち。
持ち家も勿論、福島にあります。
爆発事故が起きてその映像がテレビで流れたのを見て、
避難する、しないで夫婦で大喧嘩をしたそうです。
妻がすぐにでも避難した方がいいと言い、
夫がどうしても福島に残りたいと言ったそうです。
(非常時の女性の勘は男性よりも鋭い気がします)
僕はお父様とずっとお話をさせていただいたのですが
「先祖代々福島だったから・・・今すぐにでも
(故郷に)帰って家を守りたい」と言っていました。
僕は「あと一ヶ月、もう少し原発の方が落ち着いてからでも遅くないのでは?」
と返すと「いや、もうバス(予約を)とっちゃったから」と言われて
最後は「お大事に」と固い握手でお別れしました。
福島という故郷をこよなく愛し、
「福島で生まれ最期も福島で」という事なんだと思います。
追い詰められて、目に涙を浮かべながら
福島の想いを語っている最中、何度も胸が詰まりそうになりました。
その後歌をうたっている時、何もしてあげられない
自分の無力さに腹が立ちました。
そして、この時ほど原発が憎いと思った事はありません。
何の罪もない人々の日常の全てを奪ってしまう原発という存在。
必要か必要じゃないかは考えるまでもありません。